ち ょ っ と い い 話

山に植える苗木の話

 今回は苗木の話をさせて頂きます。私どもは苗木を取り扱っております。具体的に取り扱っている苗木としては、山林に植えるスギやヒノキ等の山行苗木、お庭や道路又は公園などに植えて頂いている緑化木、ブルーベリーやイチジクといった実のなる果樹苗などが御座います。ここでは特に、山林に植えます苗木についてお話をさせていただきます。山に苗木を植える、という事を通して少しでも山に対する興味をもって頂けたらと思います。どうぞよろしくお願いします。
 山に植える苗木の種類と致しましては、スギ・ヒノキ・アカマツ・カラマツ等があります。これらの苗木は県内各地の生産者さんの手によって大切に育てられております。
(山行苗木の畑)
それらの苗木が、山仕事をする方々によって植えられます。植えられた直後の苗木は60cm程の大きさしかありません。植えた後は周りの草木に負けないように下刈を行います。
 ある程度大きくなったら、間伐を行います。間伐とは、良い木の成長を促進させる為に、一定の割合で木を間引く作業の事を言います。なぜこの作業が必要かと申しますと、木を植える際には等間隔で植えますので、木が大きくなればなるほど、木と木の間隔が狭まってしまいます。これをそのままにしておきますと、木が枝を張る事が出来ず、加えて地面に陽が当たらなくなり、木がうまく成長できなくなってしまいます。ですから、木が伸び伸びと、元気に育つ環境を作るためにも間伐を行わなければなりません。
(苗木を植える森林組合の作業員)
 それらの作業を繰りかえし、資源として活用できる木に成長するには、最低でも40年はかかると言われております。勿論、木を切り出した後には、またそこに苗木が植えられ、また同じようなサイクルをたどります。このサイクルのなかで様々な役割の方々がかかわり、豊かな森林が少しずつ育まれております。
 しかし、近年このサイクルが危機的な状況に陥っております。その一番の要因が木材価格の大幅な下落にあると言われております。以前ならば、先ほど申し上げたサイクルのなかで経済的価値が生み出され、それに係る人々が生活してゆくのが可能でした。それが、現在では山林の経済的価値が著しく低下してしまいました。そのため、森林所有者が木を切り出しても、再び植林するまでには至りません。苗木を買って植え、管理するまでの余裕がないからです。また、その様な状況ですので、間伐等の山の手入れも行き届きません。スギやヒノキの針葉樹がうっそうとおいしげり、地面にほとんど陽がささないような森林を目にする機会の多い方もいるかもしれません。これでは森林の持つ機能を十分に発揮させることが出来ません。
近年、森林の持つ様々な機能を積極的に評価してゆこうという機運が少しずつ高まってきております。そのような中、私どもといたしましても、森林の整備を前提とした様々な取組みや、森林が経済的価値を生み出すことが出来るような仕組み作りを考えてまいりたいと思います。
 苗木を植えるということを通して、森林の現状、課題などを述べさせて頂きましたが、このことを通して皆様が少しでも山に対して関心を持って頂き、何かを考えるきっかけになることができれば思います。
平成19年2月作成(緑の対策課)



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